運命聖戦第二十四章_ストーリー

???
リンカ、本当に君ひとりで大丈夫?
リンカ
もう、兄様は心配性なんだから。…大丈夫。
私はこの日のためだけに、『教団』に生かされていたんだから…負けるわけにはいかない。
???
…すまない。僕の選択が君を苦しめているんだね。
リンカ
違うわ。兄様の選択は私の選択よ。私たちは同じ道を歩むの。
???
…忘れないで。僕はずっと君の傍にいるよ。
リンカ
私もずっと兄様の傍にいるわ。
リンカ
貴方、聖なる血を持つ人間(ブラッドマスター)ね?
なぜ貴方は人間でありながら化け物共の味方をするのかしら。
私はリンカ。この世界から化け物を駆逐するために訓練を受けた存在、ヴァンパイアハンターよ。
ララ
ヴァンパイアハンター…?
リンカ
神がこの世界で生きることを許した種族は人間、私たちだけなのよ。
プリンセス・ララ…なぜ化け物でありながら人間と共に生きようとするの?
ララ
そんな…!私は共存の世界を…
リンカ
教団は私に教えてくれた。あんたらの罪を、かつての地獄のような争いの日々を…!
ララ
あなたたちは、人間とヴァンパイアの争いの歴史を知っているんですね。
…争いの中で多くの命が奪われました。私はそんな哀しい争いを終わらせたいんです!
リンカ
もう全てを終わらせたい。だから化け物をこの世界から駆逐する。
人間の幸せのために…!
ララ
…教団…私たちの存在を知る人間…
それは私の勝手な考えなのでしょうか。綺麗事でしかないのでしょうか。
…人間にとって私たちは…化け物なのでしょうか…?
……ごめんなさい。こんなことを言っても、貴方を傷付けるだけだと分かっているのに…
…それでも私は、共存世界を諦めるなんてできません。
貴方とともに生きるために、戦うと決めたんです…!!
リンカ
ーー兄様、どうして私たちは戦うの?
ーー人間のため?…どうして?私たちはもう『人間じゃない』のに……
リンカ
…っ!?
ララ
目が覚めましたか?…ほっ、良かったです…。
傷の手当はしたんですが、痛みはありますか?あ!お水飲みますか!?
あの、あなたは一体…
リンカ
フッ、気付いたのね。私はヴァンパイアハンターとして生きるため、人間を捨てたの。
幼い頃からあらゆる種族の血を投与され、厳しい訓練を受けてきた…。
異種族の血への拒絶反応で命を落とす者もいたわ。だけど私は生き残った。
…人間が化け物と対等に戦うには、化け物になるしかないのよ。
ララ
そんなことって…
リンカ
あんただって私の異形な魔力を感じてるんでしょう?
普段は教団が用意した『聖水』で魔力を抑えているの。
…馬鹿みたいよね。こんな体になっても、やっぱり普通の人間でいたいと願うのよ。
ララ
どうしてそんなこと!異種族の血の投与なんて危険な行為で…!
リンカ
それでも私たちは戦うことを選んだ!なぜだか分かる!?
私たちはみんな、家族や大切な人をヴァンパイアや悪魔に殺されてるからよ!!
あんたらが私たちの幸せを壊したの!!!
あんたらさえいなければ…私も、兄様も人間のまま生きていられたのに!!!!
ララ
…っ!!
リンカ
……だけど…、こういう風に手当てされたのは兄様以外ではじめてよ…
よりによって、なんであんたたちが私を人間扱いすんのよ…
ララ
えっと、リンカちゃん、あの…
リンカ
馴れ馴れしい!
放っておいて。
ララ
あ、まだ無理しちゃだめですよ!待ってくださーい!
教団の男
ふん、おしゃべりな娘だ。教団を敵にまわすつもりか…。
リオン
リンカには手を出さないでください!…僕が必ずリンカを連れ戻しますから…だから…
教団の男
失敗は許されないぞ、リオン。
リオン
…はい。
   

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