運命聖戦第四十七章_ストーリー

ララ
斎部さん、それにティエ…ちゃん!こんな場所で何をしているんですか!?
まさかまた、死者を弄ぶようなことをしてるんじゃ…!
斎部
呑気で間抜けなキミたちにしては随分早いじゃないか!
ああ、そうか…キミには仲間のヴァンパイアが多くいるんだったね。
あれだけ強固に結び付けた君影くんの魂を解放されるとは思わなかったし、こんなに早く嗅ぎつけられるとは思わなかったよ。
だけど今回の戦いも前と同じように上手くいくかな?
ティエ
聞くまでもないじゃないですかぁ。
今日連れてきたのは本人の意志で人形になったヴァンパイアなんですから、私たちが勝つに決まってます♪
ララ
本人の意志、ということは君影さんのように魂を縛られているわけじゃない…?
ティエ
せいかーい!いい機会だし、キミたちに昔話をしてあげる♪
むかーしむかし、とある村で身寄りのないヴァンパイアが助け合って生きていました。
しかしその村の近くに住んでいた人間はヴァンパイアを恐れ、数の有利を活かして村を壊滅させました…酷いよねぇ。
そして村があった場所には亡くなったヴァンパイアたちの未練が渦巻き…憐れに思った死霊魔術師が哀しみに満ちた魂を祭り鎮めました!
ララ
もしかして死霊魔術師は斎部さんで、貴方が連れている人形がその時のヴァンパイア…?
ティエ
そういうことぉ。この人形は自分の肉体と魂で復讐することを願った…
ね?今の話で少しは分かったでしょ?斎部様はただ死者の魂を祭るだけじゃないんだよ…。
死者の魂と交流できる斎部様は誰よりも世界の哀しみに触れて心を痛めながら、死後に新たな生を与えてくれる…!とっても尊いでしょ?
ララ
…マスターさん…そうですよね!
斎部さんの行いが誰かに可能性を与えるものだったとしても、それを関係のない人に強いるのは間違っていますっ。
斎部
…ああ、やっぱりキミたちの言葉は美しくて正しいように聞こえるねぇ。
でもそんな正しさ、僕にはどうでもいいことなのさ…ねえ無積?
無積
……。
斎部
キミたちが地獄に持っていける土産話もティエがしてくれたことだし、今度は僕たちで止まらない争いに終止符を打つとしようじゃないか♪
ララ
や、やりましたー!なんとか斎部さんの戦闘人形を止めることができました!!
斎部
ハァ~…聖なる血が僕の術を凌駕するとはねぇ。
さて、目の前の人形を止めることはできたけど…争いを止められない人々はどうするんだい?
いや、どうにもできない!今のキミたちに解決策はない…そうだろう?
ララ
…斎部さん、貴方たちの言うように今の世界は争いの絶えない哀しいものかもしれません。
未知の力に怯えて一方的な危害を加える人間もいます。
でもマスターさんのように相手を理解し寄り添ってくれる人間だっています。
種族関係なくこういう人が増えていく可能性、そして今まで築いてきた絆の力を私は信じていますっ。
これが私たちの答えです!!
斎部
……。
無積
…私の力不足で、申し訳ありません…。
ララ
ひゃあ!?に、人形が喋りました!
さっきまで静かだったのでびっくりしました…。
無積
封印の影響で意識を失う前に…どうしても、斎部様に伝えたいことが…。
憐れな魂を鎮め、その恩を返す機会まで与えてくれた…
貴方が、私を救ってくれたのです…ありがとうございました…。
斎部
…へぇ、驚いた…これも聖なる血の影響なのかな?
大抵は憎しみの渦中にあってそれどころじゃないはずなんだけど…僕に感謝する死者なんていつぶりだろうね。
ティエ
斎部様…?
斎部
無積がいないんじゃまともに戦うのは難しいね。
僕らは退散するよ。ティエ、帰ろうか…♪
ララ
ま、待ってください!ってマスターさん、大丈夫ですか!?
さっきの戦いで随分消費しましたから…少しの間、動かない方がいいですね。
どうしたんですか…?
あ、もしかしてさっきの斎部さんの様子、マスターさんも気になったんですか?
斎部さんが無積という戦闘人形から感謝を伝えられて、少し驚いたような…それに安心したような顔をしていた気がします。
…そうですね。争いの中で亡くなり苦しむ魂をたくさん見てきたという話しでしたし、あの穏やかな言葉に思うことがあったのかもしれません。
でもでも、それならもう少し私たちの話を聞いてくれてもいいと思いませんか!?
争いをなくしたい気持ちは同じはずですっ。
うぅ、共存世界への道のりはまだまだ遠いです…。
トレイジー
詞羽音たちはアルケをその手にしようと単独行動、ファルスも、未だプリンセスの元から戻らない…クッ!
何故なの!?全て、私の手から零れ落ちていく…。
…だけど、私にはアルケがいるわ…。
覚醒は間もなく…彼女が望む贄をもっと集めるの!
そして私は築いてみせるわ、あの人と自由に生きれる世界を!!
   

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