運命聖戦第二十五章_ストーリー

リオン
ブラッドマスター!なぜ僕たちの邪魔をする!!
僕たちは人間の世界を守るために戦っているんだ。
ララ
そんな!私たちは…!!
リオン
プリンセス・ララ。お前は両親を奪った悪魔を許せるのか?
ララ
っ、それは…
リオン
僕は許せない。僕の家族を奪ったお前らヴァンパイアを!!!
ララ
…正直、私はメフィスト・フェレスを許すことなんてできません…。
リオン
ふん、ほら。結局お前も…
ララ
ですが私は復讐なんてしません!ましてや悪魔という存在を憎んだりしません!!
リオン
!!
ララ
復讐は悲しみをうむだけ…貴方だって分かってるはずなのに…
人間に個性があるように、悪魔やヴァンパイアにだってそれぞれ心があるんです!
なぜその心を見ようとはしないんですか…?
大切な人を失った悲しみは痛いほどわかります。
ですが、貴方は間違っています!!
リオン
黙れ!!
ララ
復讐に囚われた貴方は、一番守らなければならなかったリンカちゃんの笑顔を奪ったんです。
リオン
…っ、リンカ…。
ララ
ヴァンパイアハンターとして生きていた貴方たちの心は傷ついたまま…
復讐では心の傷は癒えないんです…。
リンカ
やめて!!!
ララ
リンカちゃん!
リンカ
私は自分で兄様と共に『蒼聖の教団』で生きる道を選んだの!
私は可哀想なんかじゃない!辛くなんてない!!だって私には兄様がいるから…!!
兄様がいれば、私は…私は…
戦おう、兄様。私たちは間違ってなんかない。
この世界に生きることを許されてるのは人間だけ!
私たちはもう後戻りなんてできない!!だって私たちはもう人間じゃない…!
ララ
もうやめ…
リオン
やめろ、リンカ!
リンカ
兄様…?
リオン
リンカはもう戦わなくていい。僕が一人でいく。
リンカ
どうして!?私はまだ…!!
リオン
泣いてる妹を戦場に出すほど、僕は愚かじゃない。
ララ
マスターさん、こんな悲しい戦いはもう終わらせましょう!!
リンカ
兄様!兄様!!
リオン
う、く…。リンカ…僕たちは負けたのか…。
リンカ、すまない。お前をこんな戦いに巻き込んで…『教団との約束』も…
リンカ
約束なんてどうでもいい!兄様がいなくなったら私は…
ララ
リオンくん…。ごめんなさい…
リオン
謝るな。僕は本気でお前たちを消そうとした。お前たちは仲間を守るために戦っただけだ。
僕たちは、人間とヴァンパイアの絆の力に負けたんだ。
ララ
あの…『教団との約束』って…?
リンカ
…それは……
リオン
教団は僕たちと約束してくれたんだ。
ヴァンパイアのいない世界になったら家族とまた暮らせる、と…。
ララ
え…リンカちゃんとリオンくんのご両親は…
リオン
ヴァンパイアに殺された。だけど教団が持つ『蒼聖石』ならそれができると言われた。
リンカ
兄様、その話は…!!
リオン
もういいんだ。…僕はリンカに笑っていてほしかった。
だから人間だけの世界をつくりたかった。家族を取り戻したかった…。
リンカ
うん、うん…。
リオン
プリンセス・ララ、僕はヴァンパイアの罪を許すつもりはない。
ララ
…はい。
リオン
そして僕は、僕自身の罪も許さない。一番大切な人を苦しめてしまった罪だ…
リンカ
兄様…?
リオン
リンカ、昔のように家族で暮らすのは難しいかもしれない。
だけど僕が必ず守るから。二人で生きていこう。
リンカ
…っ、うん!!
リオン
やっとリンカの笑顔が見れた。
ブラッドマスター、プリンセス・ララ…ありがとう。
ララ
ふふっ、リオンくん、リンカちゃんも笑顔が素敵です♪
『蒼聖の教団』と『蒼聖石の力』…まだまだ私たちが知らないことがあります。
これから長い戦いになりそうですね…。
よーし!気合いを入れるためにもシュークリームをたくさん食べましょう!えいえいおー!!
教団の男
リンカがリオンの光になったのか。…やはりリンカを消しておけばよかったか…。
まあ良い。ヘブンズグリードの完全復活まであと少し…最期の時を楽しむんだな…。

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