運命聖戦第三十二章_ストーリー

グ…ぁ、うゥ…グア…ッ。
マディナ
へぇ…、結構しぶといのねぇ。教団の中枢にいながら、ずっと人間でい続けられただけあるわ。
貴様…ッ!
マディナ
やあねぇ、褒めてるのよ?そんな状態になっても生きてられるなんて大したものだって♪
でも、そろそろ口にしたいんじゃない?『血』を。
欲しくてたまらないんでしょ…?貴方の親友の…『聖なる血』が。…ッフフフ…あはははははは!
…ほら、来たわよ。
ララ
見つけました、君影さん!!
…ッ!……オ前…、
ララ
マスターさん、君影さんはまだ自我を保てています…!これならきっと…!
…君影さん、マスターさんの言葉が聞こえますか?
私たちは君影さんを救いたいんです!
私の言葉は信じられなくても、マスターさんの言葉なら信じられますよね!?
やメロ…、ソれ以上近寄ルな…!!
ララ
私たちと一緒に来てください!助かる方法はあるはずです…きっと…!
マディナ
あははははは!馬鹿ねぇ、プリンセスもブラッドマスターも。
逆に苦しめてるのが分からないのかしら。今、彼は聖なる血は欲しくて仕方ないっていうのに!
助かる方法?そんなものがあるわけないわ!根拠のない話はやめなさい?
バカ同士、ほんっとお似合いねぇ…あっはははは!!!
???
誰ト誰ガ…オ似合イ……?
ララ
あなたは…ルルア・マザードゥーム!!
ルルア・マザードゥーム
ヴァンパイア…、イツモ…イツモ……邪魔バカリシテ…私ガ、オ前ニ何ヲシタ…?
ララ
え…?
ルルア・マザードゥーム
私ハ、タダ、運命ノ相手ト結バレタイダケ…ナノニ…
生マレ変ワッテモマタ、私カラ奪ウノカ!!ドウシテイツモ、私ヲ苦シメル!?
ララ
あの、待ってください…どういうことですか…?
ルルア・マザードゥーム
何ガ…プリンセス、ダ…。オ前ハ…泥棒猫ダ!前世モ、今モ!!
ママ…だい、じょうぶ?ルルアが、いるよ…。
プリンセス・ララ…ハジマリノ女カラハジマリノ男ヲ奪ッタヴァンパイア…
オ前ガ諸悪ノ根源ダ…。
ララ
…私が、奪った…?それはつまり…
ロアさんのお話にあった「はじまりの男が愛したヴァンパイア」は、私の前世…なのですか…?
ルルア・マザードゥーム
ソウダ!!!
神ハヴァンパイアヲ愛サナイ…
血ヲ分ケタハジマリノ男ガ、ヴァンパイアヲ愛スルコトナド、望ンデイルハズガナイ!
ダカラ私ハ、イツカノ前世デ教団ヲ作ッタ…。神ガ求メル運命ヲ、取リ戻スタメニ…!!
一人デハデキナイコトモ、仲間ガイレバ実現デキルト思ッテイタ…。
ダカラ私ハ、教団ノタメニ、子モ残シタ!愛シテイナイ…愛セナイ相手トノ子ヲ!!
私ガ生マレ変ワルマデノ間ニ、教団ヲ護ラセルタメニ…。
ララ
…それが、ルルアさん、ですか…?
ルルア・マザードゥーム
ママ、ルルアはだいじょうぶ…ルルアはママのために、もっとがんばる…。
モウ…イイ…マタ…ヤリ直ス…次コソ…一緒ニ…
ダカラ…ココデ共ニ死ニマショウ!!!
ララ
あっ危ない…!!
ルルア・マザードゥーム
…ママ、ごめんね、ルルア、うまくうごけない…。
ララ
危ない!…マディナさん!?
マディナ
さぁ、私にその嫉妬と憎悪に満ちた力を浴びせて!ぐっ、ふふ…
ララ
大丈夫ですか!?自分から受け止めようとするなんて、無茶です!!
マディナ
痛みより…興奮が、勝ってるわ…。もっと…見せてちょうだい…?
ララ
マディナさん、やめてください!!
ルルア・マザードゥーム
ココデ死ヌノハ二人ダケ…ソウシテ、生マレカワッテ…一緒ニナルノ…
先ニ逝ッテ、待ッテテ…ネ!!!!!
ララ
マスターさん!!!!
…!?君影さん!!!
教祖…話が、違ウぞ…。あんた、俺の親友を救うト…約束しタじゃないカ…。
あんたノ母親の恋なンカ…知っタことカ…、
俺ハ…ヴァンパイアがいなクなれバいいトイウ…利害ガ一致したかラ、教団ニいたンダ…。
俺の…大切な親友を…傷付けることは、絶対に、許さない!!
…大丈夫だ、俺がお前を護ってやるからな。
ルルア・マザードゥーム
オノレ…、オノレオノレオノレ…!!
ドウシテ…私ハイツモ…選バレナイノ…?
神ハナゼ…私ニ血ハ分ケテモ、力ハ分ケテクレナイ…?
ハジマリノ男女ガムスバレルコトコソガ、神ガ求メル運命デハナイノ…?
ママ…ママ、ごめんね…。ルルアが、いけないの…。
ルルア、ママののぞみかなえるために、うまれたのに…、
ママは、きょうだんのために、ルルアをうんでくれたのに…ルルア、おかえし、できないね…。
…そっか、そもそも、ルルアがうまれてきちゃ、ダメ…だったんだ…よね…。
ララ
そんなことはないです!!
…マスターさんも、同じ気持ちなんですね。
ルルア・マザードゥーム…、嫌かもしれませんが、私たちの話を聞いてください。
…先ほどの前世のお話が事実かどうか、私には分かりません。
ですが、一つだけ分かったことがあります!
教祖…いいえ、ルルアちゃんが、母であるあなたの愛を求めているということです…。
ルルア・マザードゥーム
……
ララ
今のルルアちゃんは、母の愛を求める幼い少女のようです。
母の望みは、父をは別の人と結ばれること…。
ルルアちゃんは、自分の父とは別の人と自分の母を結び付けるために生きてきたんだと思います。
ルルアちゃんにとっては…きっと悲しいことだと思うんです。
なのに、今もこうして母の望みを叶えられないことばかりを悔やんでいます…。
ルルアちゃんは、母であるあなたを愛していて、
自分も愛されたいと願っているのではないでしょうか…。
ルルア・マザードゥーム
……。
ルルア…、
ママ…。
ルルアハ…イツモ私ノ傍ニイテクレタ…。
私ガ、ルルアノ父ヲ愛シテイナイト分カッタ時モ、私ガ現世ニ絶望シタ時モ…。ドウシテ…?
…だって、
ママが、ルルアのこと、すきになってくれたら、いいなって。
ルルアがいれば、それだけでいいやって…、ママが、そうおもえたら、
ルルアが、ママをしあわせにできるかも、しれないでしょ?
…ルルアじゃ、ダメ…だったけど…。
…ルルア、ルルア…。
ママ…?
…ルルア、ごめんね、今まで分からなくて…。ありがとう…。
ママ…なんだか、あったかい…きがするよ…。
うれしい、な…。
ルルアは、ぜんせとからいせとか、よくわからないけど…、
らいせでは、こんなことがおきないと、いいな…。
ママも、ルルアも…。
ララ
…そうですね。誰も、悲しい思いをしなくていいように…
…ガハッ、グ…ッハァ…!
ララ
君影さん!!…大丈夫ですか!?
…もう…俺は……
ララ
君影さん、さっきしっかり話せていたじゃないですか…!
あなたは自分の体を蝕んでいる存在に打ち勝てます…だから、諦めないでください!!
…ふっ、その女…何も分かってない、な…
…!!おい、お前、何を…ッ!
ララ
マスターさん、まさか、君影さんを救うために、血を…?
ふざけるな…!!お前の、血など…、飲んでたまるか…!
くッ…、そんなことをするくらいなら…!
ララ
…っ!その銃は…!
そうだ…銀弾が入っている!その女に撃ってほしくなければ、大人しくしろ!!
ララ
君影さん…
…馬鹿だな。親友の大事なものを、奪うわけがないだろ?
ララ
!!
じゃあな。
自分
やめろーーーーー!!!
ララ
…マスターさん、気がついたようですね。
ルルア・マザードゥームとの戦いの後、マスターさんは気を失ってしまって…
私のお屋敷に運びました。
…君影さん、ですか?
彼は…残念ながら…。
ごめんなさい…っ、私はいつもマスターさんに救ってもらってばかりなのに、
マスターさんの大切なものは救えませんでした…。
…ううっ、うう…。
ごめんなさい、悲しいのはマスターさんの方なのに…っ。
…そうですね、マスターさんの言う通りです。
「はじまりの男女が結ばれること」が、本当に神の望む運命だったとしても…
こんなに多くの人が巻き込まれて、苦しまないといけないなんて…おかしいです!
もう誰も、苦しくて悲しい思いをしなくていいように…
そんな世界に、私はしたいです…。
…いいえ、しましょう!私たちの力で!
謎の女
やっと…やっとこの時が来た…。…あの方の復活…!
   

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